ShopifyでUPS返品ラベルを作成する方法:6か月間無料、アプリ不要(2026年)

執筆:Shubham Vats(Revize創業者)

公開日:読了まで16分

目次

火曜日の午後4時、顧客からサポート窓口にメールが届きます。届いたパーカーのサイズが違うので、返品したいという内容です。カスタマーサポート担当者は注文を開き、外部の返品アプリ(あるいはスプレッドシート)に移動して、住所を手入力し、配送業者を選んでラベルを作成します。毎週処理する返品の数だけこれを繰り返すと、ダッシュボードには表れない手作業が1時間分積み重なります。

Shopifyは、この手間の一部を解消しました。2026年8月の更新情報によると、マーチャントはShopify Adminでフルフィルメント済みの注文から直接UPS返品ラベルを作成できます。別の返品アプリも、配送業者を手動で探す作業も不要です。注文を選び、返品手続きを開始してUPSを指定すると、ラベルをメールまたは共有リンクで顧客に送れます(Shopify, 2026)。

この変更で何ができるようになり、何は変わらないのでしょうか。また、Revizeが1,000万件以上のShopify注文で確認した購入後のアクションのうち、返品以外の75.7%を占めるキャンセル、住所変更、商品交換にはどう対応すればよいのでしょうか。これらは荷物が発送される前に起こります。

Shopifyの注文管理画面でUPS返品ラベルを作成するマーチャント

Shopifyの新しいUPS返品ラベルとは?

Shopify Admin内で作成するUPS返品ラベルは、フルフィルメント済みの注文を顧客が返送する際に使う前払いの配送ラベルです。Shopifyを離れたり、別の返品アプリをインストールしたりせずに作成できます。 配送窓口で印刷してもらうラベルと同じようなものを、スタッフが普段注文を管理している画面から発行できます。

この更新前は、返品にUPSを指定したいマーチャントは通常、専用の返品管理アプリを使うか、開発者にUPSアカウントとの連携を構築してもらうか、Shopifyの外でラベルを購入して顧客にメールで送る必要がありました。いずれも、月額料金、開発者への依存、またはサポート担当者による追跡番号の手入力が発生します。

新しい手順では、その中間作業がなくなります。スタッフがフルフィルメント済みの注文で「返品を作成」をクリックし、配送業者にUPSを選ぶと、Shopifyがラベルの作成、顧客への送付(メールまたは共有リンク)、注文のタイムラインでの追跡情報の表示を処理します(Shopify, 2026)。

料金の支払い方法は2つあります。ShopifyのUPS割引料金(Shopify Shippingの発送用ラベルにすでに適用されている交渉済み料金)を使う方法と、自社のUPSアカウントを接続し、既存の配送契約と料金で返品費用を支払う方法です。どちらも、ラベルの作成時ではなく、UPSが実際にスキャンした時点で初めて請求されます。未使用のラベルは費用がかからず、6か月後に失効します(Shopify, 2026)。

Shopifyの注文管理画面内の返品ラベル作成手順

管理画面でのUPS返品ラベルの仕組み

手続きは、チームが普段使っている注文詳細画面で完結します。決めることは、配送業者、適用する料金、顧客へのラベルの送付方法の3つです。 新しいアプリのインストールも、別のログインも必要ありません。

注文から返品ラベルを作成する

手順はシンプルです。

  1. Shopify Adminでフルフィルメント済みの注文を開きます。
  2. 「返品を作成」(または管理画面の注文セクションにある同等の操作)をクリックします。
  3. 返品する明細項目を選びます。
  4. 返品の配送業者としてUPSを選びます。
  5. ShopifyのUPS割引料金を使うか、接続済みの自社UPSアカウントに請求するかを選びます。
  6. ラベルを顧客にメールで送ります。チャット、SMS、ヘルプデスクから渡す場合は、共有リンクを作成します。

ラベルを送付すると、フルフィルメントや返金と同じように、返品の状況が注文のタイムラインに反映されます。サポートチームが状況を確認するために別の返品アプリを探す必要はありません。

Shopifyの割引料金と自社のUPSアカウント

この選択は利益率に影響するため、最初の返品ラベルを送る前に違いを把握しておきましょう。


ShopifyのUPS割引料金 接続済みの自社UPSアカウント
必要な設定 なし。そのまま利用可能 既存のUPSアカウントの認証情報を接続
料金の交渉元 Shopify(一括交渉した料金) 自社(既存のUPS契約)
請求 スキャン時にShopifyアカウントへ請求 スキャン時にUPSアカウントへ請求
適している店舗 UPSとの既存契約がない小規模店舗 UPSと料金交渉済みの発送量が多い店舗
追跡情報の表示 Shopifyの注文タイムラインに表示 Shopifyの注文タイムラインに表示
未使用ラベルの費用 $0。6か月後に失効 $0。6か月後に失効

機能に関する情報は、Shopifyの更新情報と管理画面のドキュメントを基に2026年8月に確認しました。

毎月何千個もの荷物を発送し、UPSと料金交渉済みのPlusまたはAdvancedのマーチャントなら、自社アカウントを接続する方が費用面でほぼ常に有利です。そのような交渉力のない小規模な事業者なら、Shopifyの割引料金を使えば料金交渉をせずに済みます。

請求が発生するタイミング

経理チームにとって重要なのは、ラベルの作成時ではなく、UPSがスキャンした時点で初めて請求されることです。顧客が返品を依頼してラベルを受け取っても、荷物を発送しなければ費用はかかりません。6か月後にはラベルが失効します(Shopify, 2026)。これは、外部の返品ポータルでラベルを事前購入し、未使用のクレジットが埋没費用になる場合とは異なる料金体系です。

Shopifyの注文タイムラインで顧客の返品依頼を処理するスタッフ

開発者向け:返品APIとの関係

開発者や制作会社にとって、この更新は新しいAPIを導入するものではなく、Shopifyの既存のReturnsオブジェクトモデルに組み込まれるものです。 アプリや独自の返品ポータルがAdmin APIのReturn型とReverseFulfillmentOrder型をすでに読み書きしているなら、既存の連携で扱っているデータと同じです。

つまり、Shopifyの返品作成エンドポイントを呼び出して返品を開始し、検品や再入庫まで追跡する独自の仕組みを構築している場合、UPSラベルの作成も同じ処理の流れに入ります。配送業者との連携を後付けする必要はありません。Shopify標準の返品オブジェクト上に顧客向け返品ポータルを構築するアプリは、UPS APIとの接続を別途維持せずに、配送業者の選択肢としてUPSを提示できます。

これは、独自の返品ポータルが一般的なShopify Plus案件を手がける制作会社にとって特に重要です。クライアントのサポートチームから「1件の返品に、なぜ2つのシステムが必要なのか」と聞かれることもあります。今回の更新で、少なくとも返品ラベルの作成については、2つのシステムが必要な場面が減りました。

一方、APIでも解決できないのがフルフィルメント前の対応です。UPS返品ラベルを使うのは、荷物がすでに倉庫から発送された後です。顧客が発送前に住所を変えたい、サイズを交換したい、注文自体をキャンセルしたいという場合は別の課題です。そこで、フルフィルメント前に顧客が自分で注文を編集できるツールが役立ちます。

マーチャントにとっての意味

直接的な利点は、手作業が減り、使われないラベルへの支出も抑えられることです。ただし、発送前に発生する購入後の依頼の多くには対応しません。 この2つは分けて考える必要があります。

返品には実際に費用がかかります。返品手続きから外部アプリや配送業者の手動検索を取り除けることは、運用チームにとって明確な改善です。サポート担当者がラベルを作成するだけのためにShopifyと別の返品ポータルを行き来していたなら、その作業は不要になります。

ただし、返品ラベルが解決するのはフルフィルメント後の問題です。1,000万件以上のShopify注文では、購入後の注文の編集で最も多いのが配送先住所の変更で、編集された注文全体の30.2%を占めます(Revize, 2026)。 顧客が発送前に住所の間違いに気づいて修正できれば、誤った場所に届いた荷物を送り返す必要がなく、返品ラベルも不要です。

ここで重要なのがタイミングです。チェックアウト後の編集依頼が届くまでの時間の中央値は、注文からわずか4.6分です(Revize, 2026)。ほとんどの場合、フルフィルメントよりずっと前です。UPS返品ラベルは、間違ったまま発送された後に使います。一方、顧客自身による注文の編集は、チェックアウト後の配送先住所の変更、サイズの交換、顧客自身による注文のキャンセルをサポートからの返信を待たずに行い、間違ったまま発送されることを防ぎます。

Revizeのブログとして、この課題に対するRevizeの役割も明確にしておきます。UPS返品ラベルでは、スタッフが注文を開いて手続きを始める必要があります。Revizeなら、顧客がフルフィルメント前に自分で注文を編集でき、その編集の92.2%はサポート担当者が一切関与せずに完了します(Revize, 2026)。2つのツールは役割が異なります。UPSラベルは発送後の返送に対応し、Revizeは修正が間に合ううちに間違いを見つけて、返品そのものを防ぎます。購入後の業務全体を検討しているなら、返品より前の段階で顧客自身による編集を可能にするRevizeをShopify App Storeで確認できます。

返品件数全体を減らしたいマーチャントには、配送ラベル以外にかかる費用をまとめたShopifyストアの返品にかかる実際の費用も参考になります。再入庫、検品、値引き商品や破損した在庫による利益の減少を扱っています。

手作業と顧客自身による返品手続きの比較

Shopify AdminでUPS返品ラベルを使う方法

ほとんどのマーチャントは、別途機能を「オン」にする必要はありません。UPSが発送元の地域に対応していれば、次にフルフィルメント済みの注文から返品を作成する際、配送業者の選択肢にUPSが表示されます。

  1. Shopify Adminでフルフィルメント済みの注文を開きます。
  2. 返品を作成(または、その注文で利用できる返品操作)をクリックします。
  3. 返品する明細項目を選びます。
  4. 利用可能な返品の配送業者からUPSを選びます。
  5. ShopifyのUPS割引料金を使うか、設定 > 配送と配達で自社のUPSアカウントを接続するかを決めます。
  6. ラベルを顧客にメールで送ります。チャットやヘルプデスクのチケットで対応している場合は、共有リンクをコピーします。
  7. 注文のタイムラインで返品状況を追跡します。請求はUPSがラベルをスキャンした後に発生します。

UPSが選択肢に表示されない場合は、ストアの発送元を確認し、その地域でUPSが営業しているか確かめてください。利用できるかどうかは顧客の所在地だけでなく、発送元によって決まります。UPSのサービス対象外の地域からのみ発送するストアには、UPSは表示されません。

複数のクライアントストアの返品を管理する制作会社は、各ストアの管理画面で個別に確認してください。発送元に紐づくストア単位の設定であり、アカウント全体を切り替える設定ではありません。複数ストアへ導入する際は、ストアごとに簡単な確認が必要です。

Shopifyの返品機能は今後どうなるか

UPSが、発送用のShopify Shippingラベルですでに使える配送業者の選択肢に加わり、発送用ラベルと返品用ラベルの作成方法の差が縮まりました。 Shopifyは今回の更新以降のロードマップを公開していません。提供済みの機能を超える話は推測であり、確認された事実ではありません。

Shopifyがこれまで、管理画面の標準機能を拡張してきた流れを踏まえると、返品業務のより多くの部分が今後も管理画面に取り込まれると考えるのは妥当です。フルフィルメント、配送ラベル、そして今回の返品に見られる方向性とも一致します。基本的な業務に必要な外部アプリへの依存が減る一方、アプリは再入庫ルールの自動化、返品を繰り返す顧客の不正検知、顧客自身による返品開始といった、より複雑な課題で違いを出すことになります。

最後に挙げた、スタッフではなく顧客が自分で返品を開始する機能は、今回の更新には含まれていません。現在の手順では、スタッフが注文を選んで返品を作成します。顧客が注文状況ページから自分で開始する仕組みではありません。今後変わるかどうかはShopifyの判断によるため、ここで約束できることではありません。

まとめ

ShopifyのUPS返品ラベルは、フルフィルメント後の返品業務を改善します。多くのマーチャントが、ラベル作成のための外部アプリや配送業者の手動検索を省けます。 ラベルがスキャンされるまで請求されず、未使用なら6か月後に費用なしで失効します。Shopifyの割引料金と自社のUPSアカウントから選べるため、すぐに利用を検討できる更新です。

一方、荷物の発送前に発生する購入後の依頼の多くは対象外です。Revizeのデータでは、住所の修正、サイズの交換、キャンセルがチェックアウト後の顧客の依頼の大半を占めます。また、そのような依頼の80.6%は注文から最初の1時間以内に発生します(Revize, 2026)。UPSラベルが必要になるより、ずっと前です。

ノートパソコンで購入後の注文業務を確認するマーチャント

よくある質問

ShopifyでUPS返品ラベルを作成するには、アプリのインストールが必要ですか?

いいえ。この機能はShopify Adminに組み込まれており、別のアプリは必要ありません。 フルフィルメント、返金、その他の注文操作に使っている注文詳細画面からラベルを作成できます。これまでUPSラベルの作成だけを目的に外部の返品アプリを使っていたマーチャントは、その作業を標準機能で行えます。ただし、返品アプリには再入庫ルールの自動化や、顧客が自分で返品を開始できるポータルなど、引き続き役立つ機能もあります。

ShopifyのUPS返品ラベルはいくらかかりますか?

ラベルの作成時ではなく、UPSが実際にスキャンした時点で初めて請求されます。 ShopifyのUPS割引料金を使う場合はShopifyの請求に計上され、自社のUPSアカウントを接続する場合は既存のUPS契約に基づいて請求されます。作成したラベルが使われなければ費用はかからず、6か月後に失効します(Shopify, 2026)。

顧客が返品ラベルを使わなかった場合はどうなりますか?

請求は発生せず、ラベルは6か月後に自動的に失効します。 未使用ラベルの作成に料金はかかりません。外部ポータルで返品用のクレジットを事前購入し、失効までに使い切れないリスクを避けられます。

Shopifyの料金ではなく、自社のUPSアカウントを使えますか?

はい。既存のUPSアカウントを接続し、自社で交渉した料金を返品に適用できます。 Shopifyの割引料金より有利なUPS契約をすでに結んでいる、発送量の多いPlusやAdvancedのマーチャントには、通常こちらが適しています。既存のUPS契約がない小規模店舗は、Shopifyの料金を使う方が有利な場合が一般的です。

この機能はすべての国で使えますか?

利用できるかどうかは、顧客の所在地だけでなく、ストアの発送元がUPSのサービス対象地域かどうかで決まります。 Shopifyは発送元を基に利用可能な配送業者を判断します。UPSが営業していない地域からのみ発送するストアでは、返品の配送業者としてUPSは表示されません。自社ストアで使えるかどうかは、フルフィルメント済みの注文の返品作成画面で確認してください。

顧客が自分で返品を依頼できますか? それともスタッフによる作成が必要ですか?

現在提供されている機能では、スタッフが返品を作成して配送業者にUPSを選びます。顧客は完成したラベルを受け取りますが、手続きを開始することはできません。 スタッフの関与なしに顧客が依頼を始められる返品ポータルとは、この点が異なります。顧客自身による返品開始が必要なら、今回の更新だけでは対応できません。

ラベルはどのように顧客へ届きますか?

Shopifyからメールで送るか、チームが任意の連絡手段で送れる共有リンクを作成します。 メールではなく、ライブチャット、SMS、ヘルプデスクからの返信で返品依頼に対応している場合は、共有リンクが便利です。

外部の返品アプリを完全に置き換えられますか?

完全には置き換えられません。UPSラベルの作成だけを目的とする別アプリは不要になります。 再入庫処理の自動化、返品を繰り返す顧客の不正検知、顧客自身が手続きを開始できるポータルなどを提供する返品アプリには、今回の更新に含まれない機能があります。ただし、単純なラベル作成ならShopifyの標準機能で対応できます。

開発者はShopify APIを通じて自動化できますか?

はい。今回の更新は、Admin APIにあるShopifyの既存のReturnsオブジェクトモデルに組み込まれます。多くの独自返品連携で使われているReturn型とReverseFulfillmentOrder型も含まれます。 アプリや制作会社が構築した返品ポータルがすでにこれらのオブジェクトを読み書きしているなら、UPSラベルの作成も同じ処理の流れで利用できます。配送業者との連携を別途構築・維持する必要はありません。

注文のキャンセルや住所変更には、なぜ役立たないのですか?

UPS返品ラベルは発送後に使うためです。返品が発生する時点で、注文はすでにフルフィルメントされています。 キャンセルと住所変更はフルフィルメント前の課題です。Revizeのデータでは、キャンセルだけで購入後の注文の編集全体の24.3%を占めます(Revize, 2026)。注文を間に合うように修正できれば返品する商品がないため、発送前の修正には返品ラベルとは別のツールが必要です。

この機能はすべてのShopifyプランで利用できますか?

Shopifyの更新情報には特定のプランへの制限が記載されていないため、管理画面で広く利用できるようです。 ただし、ほかの配送・フルフィルメント機能と同様に、実際にUPSを選べるかどうかは発送元と、その地域でUPSが営業しているかによって決まります。これはプランによる制限ではなく、配送上の条件です。

ShopifyのUPS割引料金を使うと、通常のShopify Shippingの割引に影響しますか?

いいえ。返品ラベルの料金と、発送用のShopify Shippingラベルの料金は、別々に請求・記録されます。 返品用の割引料金を使っても発送用ラベルの料金は変わらず、その逆も同じです。Shopifyの配送関連の請求では、別々の明細として扱われます。

返品ラベルと返品承認の違いは何ですか?

返品ラベルは、顧客が商品を送り返す際に使う前払いの配送書類です。返品承認は、返品が承認され、手続き中であることをShopifyで追跡するための記録です。 今回のラベル作成機能の更新が対象とするのは、配送書類の部分です。返品の承認、受け取りの記録、返金処理といった承認・追跡の手順は、更新前からShopifyのReturns機能に含まれていました。

Shopifyの外で手動で返品を処理する場合と、どう違いますか?

手動の場合は、チームの誰かがUPSから直接ラベルを購入して顧客にメールで送り、追跡情報も注文に自動では紐づきません。 Shopifyの標準機能なら情報が注文のタイムラインにまとまるため、サポート担当者は返品状況を確認する際に別のUPSアカウントやスプレッドシートと照合せずに済みます。