Shopifyで注文全体をキャンセルせずに商品1点をキャンセルする方法

執筆:Shubham Vats(Revize創業者)

公開日:読了まで15分

目次

Shopifyで商品1点のキャンセルに手間がかかる理由

商品1点のキャンセルは小さな変更ですが、多くの場合、サポートへの問い合わせが1件発生します。 Shopifyの注文1,000万件以上を対象としたデータでは、5.2%がチェックアウト後に編集されています。約19件に1件です(Revize, 2026)。Shopifyの注文編集に関する統計では、編集の種類ごとの内訳を紹介しています。注文全体のキャンセルは編集された注文の24.3%で2番目に多く、数量変更も9.0%を占めます。

あくまで試算ですが、この全体の比率を月間10,000件を発送する仮想のストアに当てはめると、変更依頼は月に約520件です。メールで届くたびに、問い合わせの処理、注文の検索、編集、返金、返信が必要になります。注文全体のキャンセルしか分かりやすい選択肢がなければ、商品1点だけを取り消したい顧客が注文そのものをキャンセルする可能性もあります。

商品1点を削除する間、処理を保留しているShopifyの注文荷物

チェックアウト後の数分間に注文で起こること

注文が確定すると、顧客の変更希望が倉庫のピッキングリストに間に合うかどうかが問題になります。 顧客がジャケット1点とスカーフ2点を購入し、数分後にスカーフは1点で十分だと思い直したとします。このタイミングは珍しくありません。チェックアウト後の編集が行われるまでの中央値は注文から4.6分で、編集の80.6%は最初の1時間以内に発生します(Revize, 2026)。

その注文がどう進むかを見てみましょう。3PL(注文商品のピッキングと発送を担う外部の物流倉庫)が新規注文をすぐに取り込む場合があります。その場合、顧客のメールが受信トレイに届く前に、2点目のスカーフがピッキングリストに載ってしまいます。その後の結果は次の3つです。

  1. ピッキング前にスカーフを注文から削除できる。注文は正しく発送され、スカーフ1点分が返金されます。
  2. スカーフがそのまま発送される。発送前なら修正できた問題が、返品対応になります。
  3. 顧客が諦めて、ジャケットを含む注文全体をキャンセルする。

最もコストが低いのは1つ目だけです。このガイドでは、それを通常の結果にする方法を説明します。おすすめは、変更可能期間が終了するまで倉庫で注文を保留することです。

注文1件の処理を保留する倉庫のピッキング工程とカウントダウンタイマー

Shopifyの管理画面で商品1点をキャンセルする方法

Shopifyのキャンセル操作は注文全体に適用されます。商品1点をキャンセルするには、[編集]または[返金]を使います。 Shopifyの注文のキャンセルに関するページは、注文全体のキャンセルのみを扱っています。その場合は、Shopifyの注文をキャンセルするためのガイドをご覧ください。

方法1:注文を編集する

  1. Shopifyの管理画面で注文を開き、[編集]をクリックします。
  2. 商品を削除するか、数量を減らします。
  3. その商品を再販売できない場合を除き、[在庫に戻す]は選択したままにします。
  4. 更新後の合計金額を確認し、顧客に返金すべき金額があるかを見ます。
  5. 必要な返金を自分で実行します。

この手順は、Shopifyの注文内の商品を編集するためのガイドに沿っています。

方法2:明細の商品を返金する

未フルフィルメントの商品を返金すると、Shopifyはその商品を注文から削除し、フルフィルメントの対象から外します。Shopifyの注文の返金に関するページによると、明細の一部の数量だけを返金することもできます。一部返金の手順では、画面ごとの操作を説明しています。

Shopify標準の方法でできないこと

  • すべての手順をストアの担当者が行います。顧客は変更を依頼することしかできません。
  • 注文のディスカウントは自動更新されず、注文を編集しても配送料は再計算されません(Shopifyヘルプセンター)。
  • フルフィルメント済みの商品は、注文の編集で削除したり数量を変更したりできません(編集時の注意事項)。
  • どちらの方法でも、問い合わせが対応待ちの間、倉庫で注文を保留することはできません。

つまり、管理画面を使う場合は、問い合わせごとに担当者がすべての変更を行います。

Revizeを使ってShopifyの商品1点をキャンセルする方法

Revizeでは、顧客が注文状況ページで商品を削除すると、Shopifyがその分を自動で返金します。時間指定または終了日時指定の変更可能期間で[Hold orders]を有効にしておけば、期間が終了するまで倉庫での処理も待機します。 Revizeは、顧客が購入後に自分で注文を編集できるShopifyアプリです。顧客はサポートへの問い合わせなしに、フルフィルメント前に配送先住所の変更、バリエーションや商品の交換、キャンセルを行い、返金またはストアクレジットを受け取れます。

顧客が商品を削除する方法は2つあります。注文エディターで数量を減らすか、明細を丸ごと削除できます。この場合、返金と在庫への補充は自動で行われます(商品と数量の編集)。もう1つは、[Cancel order]をクリックし、キャンセルする明細にチェックを入れ、理由を選んで確定する方法です。設定で許可していれば、5点中2点のように、明細の一部の数量だけを選ぶこともできます。残りの商品はフルフィルメントに進み、キャンセルした分だけが返金されます(Revizeの注文キャンセルに関するドキュメント)。

商品1点のチェックを外した注文状況ページを表示するスマートフォン

次の順番で設定します。

  1. 返金先を設定します。 Order Editing > Refund optionsで、[Refund to original payment]または[Refund as store credit]を選びます(ストアクレジットにはProが必要です)。[No refund]は選ばないでください。キャンセルボタンが非表示になり、注文金額を下げる編集もできなくなります(決済と返金)。
  2. 機能を有効にします。 Order Editing > Customer edit optionsで[Cancel order]をオンにし、[Edit product details]で数量変更を選択して、[Save]をクリックします。
  3. 一部キャンセルを許可します。 Settings > Order editing > Cancel orderで[Enable partial cancellation]をオンにします。顧客が明細の一部の数量だけをキャンセルできるようにする場合は、[Allow partial quantities]も追加します。
  4. 変更可能期間を設定します。 Order Editing > Order edit windowで、プリセット(15分、30分、60分)、最長48時間のカスタム期間、フルフィルメントまで、または指定した終了日時を選びます(変更可能期間の設定)。ストア全体に適用する「フルフィルメントまで」のモードでは、フルフィルメントは保留されません。このモードで保留するには、Pro以上で利用できるルールエンジンの[Hold fulfillment]アクションを使います。
  5. 保留を有効にしておきます。 時間指定と終了日時指定の期間では、Order Editing > Order processingの[Hold orders]を選択したままにします。Revizeは注文の作成時にShopifyのフルフィルメント保留を設定し、期間の終了時に解除します。Shopifyの保留を尊重する3PLやWMS(倉庫管理システム)は処理を待機します(注文処理)。
  6. 削除を禁止する商品を指定します。 Settings > Order edit restrictionsで商品タグを追加します。そのタグが付いた商品だけは数量変更、交換、削除ができなくなります。注文内のほかの商品は引き続き編集できます(編集制限)。
  7. テストします。 テーマカスタマイザーで注文状況ページ用のRevizeアプリブロックを有効にし、Shopifyの下書き注文を作成して、自分で商品を1点削除します。

RevizeはBuilt for Shopifyバッジを取得しています。Shopify App StoreからRevizeをインストールし、次の繁忙期が始まる前に一部キャンセルを利用できるようにしましょう。

編集、返金、キャンセル、顧客による操作:どの方法を使うべきか

変更可能期間内なら顧客自身による操作、担当者が対応する必要がある変更なら[編集]、顧客が返金だけを希望するなら[返金]を使います。

方法 商品1点のキャンセル 操作する人 返金 問い合わせの必要性
Revizeの一部キャンセル 可能。1点単位まで 顧客 [Refund options]の設定に従って自動処理 なし
Shopifyの管理画面で注文を編集 可能 ストアの担当者 担当者が返金額を処理 あり
明細の商品を返金 未フルフィルメントなら可能 ストアの担当者 返金操作と同時に処理 あり
Shopifyの管理画面で注文をキャンセル 不可。注文全体が対象 ストアの担当者 注文全体 あり

結果から方法を選びましょう。まず、変更1件あたりの問い合わせ数です。顧客が変更可能期間内に自分で商品を削除できれば、問い合わせは受信トレイに届きません。次に、維持できる売上です。スカーフ1点だけを取り消せる顧客はジャケットを購入したままにできます。この点は注文の編集と注文全体のキャンセルの比較でも説明しています。最後に返金処理です。返金は同じ注文に対してShopifyが処理します。

商品1点の返金と注文全体のキャンセルに分かれる経路

商品1点を削除したときのディスカウント、配送料、返金額

商品を削除すると小計以外も変わりますが、Shopify標準の注文編集ではディスカウントや配送料は再計算されません。 Shopifyの編集ガイドにも、注文のディスカウントは自動更新されず、配送料も再計算されないと記載されています。

分かりやすい数字で例を挙げます。あるストアが$100を超える注文に10%オフを適用しているとします。3商品で合計$120の注文から、顧客が$40の商品を削除すると、残額は適用条件を下回る$80です。Shopify標準の方法で編集した後もディスカウントは元のままなので、担当者がそのディスカウントを維持するか判断し、顧客に説明する必要があります。

Revize Proでは、注文が変更されるたびに、ストアに既に設定されているディスカウントを再計算します。対象には、割合指定と定額指定のコード、対象商品を購入すると別の商品が無料または割引になる特典、Shopifyの自動ディスカウントが含まれます。商品の削除によって注文金額が適用条件を下回った場合、Revizeはディスカウントを調整または削除し、顧客自身の編集によって変更が生じたことを伝えます(ディスカウントの適用に関するドキュメント)。1回の編集にディスカウントの変更と支払いを伴う変更の両方が含まれる場合、Revizeは金額を相殺します。そのため、顧客には支払いか返金のどちらか一方だけが発生します。

つまり、編集時に、ストアが既に設定したルールに基づいて金額が確定します。

商品1点をキャンセルできないケース

商品の削除に失敗する原因の多くは、いくつかの注文状態に限られます。それぞれに明確なルールがあります。

  • 一部がフルフィルメント済みの注文。 Shopifyでは、注文の一部でもフルフィルメント済みになると、注文全体はキャンセルできません(注文のキャンセル)。ただし、未フルフィルメントの明細は[編集]で削除するか、返金できます。変更できないのはフルフィルメント済みの商品だけです(編集時の注意事項)。Revizeはフルフィルメント前の変更を想定しており、注文がフルフィルメント済みになると顧客向け画面は非表示になります。発送済みの商品には、Shopifyの返金または返品手続きを使います。
  • Shopifyで編集できない注文。 Shopifyの編集時の注意事項には、編集できない注文の種類が記載されています。ストアの決済方法や販売チャネルと照らし合わせ、テスト注文で確認してください。
  • 無料ギフト。 Revizeの顧客向け画面には、「無料ギフトは編集できません」という案内が常に表示されます(顧客向け画面)。
  • 最後の商品。 注文の最小数量の初期値は1です。そのため、編集によって注文を空にはできません。すべての商品を削除する場合は、キャンセルが有効になっていれば、その手続きを使います(詳細設定)。
  • ソーシャルチャネルや外部販売チャネルの注文。 TikTok Shopなどのチャネルでは、Revizeは住所、連絡先、配達日の変更、対象注文のキャンセル、サポートへの連絡に対応しています。明細の商品削除は、この対応範囲に含まれません。
  • 保留を無視する3PL。 この場合、Revizeは手動での決済確定を使います。変更可能期間中、決済はAuthorizedの状態に保たれるため、支払い済み注文だけを取り込むシステムは、期間終了時にRevizeが決済を確定するまで待機します(連携)。未払いの注文も取り込むシステムによるピッキングや発送は止められません。テスト注文で3PLの取り込み条件を確認してください。

今週行うこと

商品1点のキャンセル依頼を受信トレイで処理する代わりに、注文を保留できる変更可能期間内で処理できるよう、次の順番で進めます。

  1. 先月、商品1点のキャンセルまたは削除を求めた問い合わせを数えます。その件数を比較の基準にします。
  2. 返金先を、元の決済方法か、Proで利用できるストアクレジットから選びます。
  3. Revizeをインストールし、[Cancel order]、一部キャンセル、数量変更を有効にします。
  4. 変更可能期間を設定して[Hold orders]を有効に保ち、3PLがShopifyの保留を尊重することを確認します。
  5. 最終セール品やパーソナライズ商品にタグを付け、削除できないようにします。
  6. 顧客に案内する前に、下書き注文でテストします。

設定が済めば、顧客は注文状況ページで数ステップ操作するだけでShopifyの注文から商品1点をキャンセルできます。倉庫でのピッキング前に変更が完了します。

編集された注文の上で消えていくサポートへの問い合わせ

よくある質問

Shopifyの注文から商品1点だけをキャンセルできますか?

[キャンセル]ボタンではできませんが、[編集]または[返金]なら可能です。 該当する明細を編集で削除するか返金します。Revizeを使えば、顧客自身でも操作できます。注文の一部がフルフィルメント済みの場合、その商品は変更できませんが、未フルフィルメントの明細は削除できます。発送済みの商品について、Shopifyはフルフィルメントのキャンセル、返金、または返品の処理を案内しています。

商品を削除すると顧客に自動で返金されますか?

Shopifyの管理画面では自動返金されません。更新後の合計金額に返金すべき額が表示され、担当者が返金を実行します。 Revizeでは、[Refund options]に設定された返金先に対してShopifyが自動で返金を処理します。着金までの時間は決済サービスによって異なります。Proで利用できるストアクレジットなら、顧客が次回の注文に使える金額をストア内に残せます。少額の商品削除では、この方法を好むストアもあります。

注文から商品を削除するとShopifyは在庫に戻しますか?

Shopifyの編集画面には[在庫に戻す]の選択肢があり、再販売できない商品はチェックを外せます。 パーソナライズ商品や破損した商品がその例です。複数の倉庫で在庫を管理している場合は、どのロケーションに在庫が戻るかをテスト注文で確認してください。顧客がRevizeで商品をキャンセルすると、その商品は自動で在庫に戻り、すぐに販売可能になります。

商品1点をキャンセルすると配送料も返金されますか?

配送料を返金する操作をした場合だけです。Shopifyの返金画面では、配送料を別の金額として返金できます。 Shopifyの注文の返金に関するページには、配送料の返金に関する制限が記載されています。ストアの方針を決める前に確認してください。Revize Proでは、編集の一環として配送料が再計算され、顧客は確定前に変更額を確認できます。

顧客はShopifyの注文から商品を自分でキャンセルできますか?

はい。Revizeの一部キャンセルが有効で、変更可能期間がまだ開いていれば可能です。 顧客は、Translations > Customer Portal > Cancellation Reasonsでストアが管理する一覧から理由を選びます。一部キャンセルはそれぞれShopifyの注文タイムラインに表示され、revize_appメタフィールドのpartial_cancellationキーにJSONとして保存されます。Shopify Flowやレポート作成ツールから読み取れます。

チャットボットやメールからShopifyの注文をキャンセルするAPIはありますか?

はい。Proで利用できるRevizeのPublic Cancellation APIを使えば、メール、ヘルプページ、チャットボットから注文をキャンセルできます。 注文番号とメールアドレスを受け取り、APIキーは必要ありません。顧客向け画面と同じ変更可能期間、タグ、返金のルールが適用されます。ORDER_FULFILLEDやNOT_EDITABLEなどのステータスを使えば、リクエストを処理できなかった理由をチャットボットから顧客に伝えられます。

複数の販売者の商品を含む注文で、1社の商品だけをキャンセルするにはどうすればよいですか?

その販売者の商品をほかの明細と同様に扱い、削除または返金して、残りの注文はそのままにします。 Revizeでは、顧客がキャンセル対象の一覧でその明細だけにチェックを入れます。注文が複数のフルフィルメントに分かれている場合は、配送の分割への対応が必要です。依頼すればRevizeサポートがストアで有効にします。

変更可能期間が終了した後でも、顧客は商品をキャンセルできますか?

いいえ。期間が終了するとキャンセルの選択肢が消え、注文はフルフィルメントに進みます。 倉庫側でそれより早く編集を終了させることもできます。WMSまたはShopify Flowがpickedなどのタグを追加し、そのタグがOrder edit restrictionsに登録されていれば、その注文の編集は直ちに停止します。Shopifyで商品1点をキャンセルできるかはタイミングで決まります。ピッキング前なら、顧客は数ステップで操作できます。